□設計趣旨
■前提
- 日本三大名湯の一つとして知られた湯本温泉さはこ地区は、かっては温泉宿が軒を並べる歓楽街であったが、現在は旅館も減り住宅が混在した衰退を続けつつある商店街となっている。
- 市営銭湯立替計画が起こり、地元の強い要望により当計画が地域活性化のために、観光拠点の一つとして位置付けらた。
■設計イメージ
- 祭りの拠点でもある桟敷舞台をもつ「さはこ門」の門前にある幅1.5間、奥行12間余りの路地に2-3階建の置屋・商家・温泉宿が7−8軒立ち並んでいたが、時代の波に取り残され再開発することになり、昔のイメージをそのままにして新しい銭湯としてリニューアルした。
■設備設計コンセプト
- 水を混ぜず、59度の温泉熱だけを利用して、水熱源チラー・熱交換器を介して全館の給湯・暖冷房に利用、公共施設としての維持費の低減に努めた施設である。
□主な外部仕上げ
- 大部分の建物外壁は、下見板張り(不燃)+しっくい塗り+防かび処理化粧梁・柱で、2つある1つの蔵は地元に多い大谷石積とした。
- 屋根は地場の日本瓦葺。
- さはこ門は木造和風+屋根は本瓦葺。
- 屋上に温泉の湯気抜きの為の方形屋根の櫨があり昔は火の見やぐらをかねたという設定です。
□主な内部仕上げ
- 床 石畳調舗装材
- 腰 不燃天然木化粧合板
- 壁 しっくい調うす塗りモルタル
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